農作物の被害を防ぐために ~鳥類の場合~

現在、三島市では銃器によるカラス等の捕獲を行っておりますが、一定の効果はあがっているものの、さらに向上させることは難しい状況にあります。
 皆様に現状でできる対策をとっていただき、銃器による捕獲と合わせることで被害を減らしていきたいと考えています。
 ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。

農地の管理について

  •  収穫しない野菜や果実は農地に残さず、また、既に被害を受けた農作物も、鳥類にとっては良い餌となるため、農地にそのまま放置せず、堆肥化、圃場へのすき込み等により適切に処理する。
  •  刈り取り後の水田に残された落ち穂や、ヒコバエ、雑草の種子などが、スズメ、ハト類、カラス類にとって冬の重要な餌となる。このため、稲刈り後の秋耕起によって、ヒコバエや雑草の発生を抑制する。
  •  広い水田地帯では、水田の周辺に人家や防風林などの木がなければスズメが飛来してくることはまれである。このため、団地化を進めたり、農地内の不要な樹木を伐採したりすることで、鳥類による被害を軽減できる可能性がある。
(引用元:平成20年3月発行 農林水産省生産局 鳥獣被害防止マニュアル-鳥類編-)

防鳥ネットによる防止対策

 農作物を完全に覆うことができれば、被害をなくすことができるため、コストはかかるが確実な対策として用いられている。
■防鳥ネット設置のポイント
  •  作物の種類や栽培の規模によっては、完全に覆うための費用が高くなるため、コストを十分考慮してネットを設置するかどうかの判断をする必要がある。
  •  被害を及ぼす鳥種によって、適正な網目の大きさのネットを用いないと、網目から侵入されることがある。
     ※カラスなら網目サイズは75mmほど。18m×36mほどの大きさの防鳥網であれば2,000円前後。
  •  網目が小さいほど防鳥効果は高いが、風雪等による影響が大きくなるため、被害を及ぼす鳥の種類を見極めて網目を選択する。
  •  ネットに鳥類が絡まって死ぬことがあるので、目立つ色で絡みにくいネットを使用する。30mm程度以上の粗い網目のネットや、細い糸のネットは鳥類が絡みやすい。ゴルフネットのように糸が太いものや、衝突したときに変形の程度が少ないネットの方が鳥類は絡まりにくい。
  •  ネットと地面の間にわずかでも隙間があると、中に入り込んでしまうため、隙間ができないようにする。
  •  ネットの外側から被害を受けることもあるため、ネットと作物の間には十分な間隔をあける。

防鳥網 失敗例

ネットの張りがゆるいと鳥の重みで垂れ下がり、被害が出てしまう。



防鳥網 正しい例


ネットは緩みの無いようにしっかり張る。

ネットと地面の設置部分はめくり上がらないようにペグなどでしっかりと固定し、地面との間に隙間のできないようにする。



(引用元:平成20年3月発行 農林水産省生産局 鳥獣被害防止マニュアル-鳥類編-)

テグス・糸・針金等による防止対策

 防鳥ネットのように完全に被害を防止することはできないが、カモ類やカラス類など大型の鳥類に対しては、農地の周りに糸状のものを張ることで、ある程度の侵入防止効果が期待できる。

■設置のポイント
  •  テグスでなくとも、水糸のような丈夫な糸、針金等でもよい。
  •  張る間隔は、カモ類やカラス類が翼を広げた長さ(約1m)より狭くするとよい。
  •  鳥類の侵入経路をみきわめ、侵入を妨害するように張る。


■対策にかかる費用
  •  テグスは、防鳥ネットや機材の購入などに比べて、資金的な負担が少なく、設置などの人的負担も少ない。
  •  長さ100m当たりの資材費は、太さ約1mmのテグスで数百円程度、防鳥用糸で数十円程度。


■畑での利用例
 畑の周囲にテグスを結びつける杭などを設置し、杭と杭を結ぶようにテグスを張る。
テグス 平行に張る方法テグス 斜めにも張る方法


■対策の注意点
  •  ヒヨドリやスズメなどの小型の鳥類は、テグスなどの障害物を避けて飛翔してあまり効果がないので、外の対策を利用する。
  •  完全な遮断資材ではないため、鳥類にとって餌として魅力的な作物を栽培している場合や、周辺に餌となるものがない場合には侵入されてしまう

(引用元:平成20年3月発行 農林水産省生産局 鳥獣被害防止マニュアル-鳥類編-)

追い払いによる防止対策

 古くから鳥類を追い払う目的で利用されてきた人を模した「案山子」、不規則な動きをする「吹き流し」や「防鳥テープ」、大きな音によって威嚇する「爆音機」や音と同時に模型を打ち上げる「複合型爆音機」などさまざまな器具が考案されて市販されているが、鳥類はこれらの器具が「こけおどし」であることを学習し、慣れてしまうという問題がある。

■追い払い器具類の限界
  •  音、光、磁石、臭い、模型、目玉模様などを利用した様々な防鳥機器があり、死体をつるす等の方法も行われている。鳥類は目新しいものを警戒することから、一時的に防鳥効果があるが、いずれの刺激も鳥類にとって実害をもたらさないことから、永続的な効果はない。


■追い払い対策のポイント
  •  鳥類の慣れをなるべく生じさせないために、以下のような工夫が必要である。
     ・被害防止直前に設置し、使用後は放置せずに片付ける。
     ・設置位置、器具の種類などを頻繁に変える。
     ・他の被害防止対策と組み合わせる。


1 案山子・マネキン
  •  案山子が人間に似ているほど良い。
  •  大豆播種期のハトによる被害に対しては、設置当初は半径20m程度で防鳥効果があったが、数日で慣れを生じる。

2 旗・のぼり・吹き流し・防鳥テープ
  •  長い竿の先に吹き流しや旗状の物を取り付けて、風になびかせたり、キラキラと反射するテープを作物の上に張る方法。
  •  吹き流しは、ヒドリガモによる冬期のムギの被害対策には有効であった。
  •  比較的安価であることから、吹き流しは、ヒドリガモによる冬期のムギの被害対策には有効であった。

3 爆音機・複合型爆音機
  •  プロパンガスを用いて爆発音を発生させる装置。複合型爆音機は、爆発音とともに打ち上がった板や旗が落ちてくる。
  •  播種期の大豆や果樹園で半径数十mに効果があるが、慣れを生じる。
  •  価格は5~15万円程度と比較的高価である。また、大きな音を発生するため、使用に際しては周囲への影響を考慮する必要がある。


4 音声再生装置
  •  鳥類が天敵に捕まったときに発する声や合成音を発する装置。
  •  播種期の大豆や果樹園で半径数十mに効果があるが、慣れを生じる。
  •  利用期間が1~2週間であれば効果が期待できる場合もあるが、次第に慣れて効果がなくなるため、他の対策と組み合わせるなどの工夫が必要である。
  •  価格は3万円程度のものが多い。


5 ロケット花火・エアソフトガン
  •  被害を及ぼす鳥類が農地に現れたときに、農業者自らがその鳥類に向けて追い払いを行なう方法である。
  •  人が直接的に威嚇を行うため、慣れの起こる可能性が少ない。
  •  これらの威嚇と銃器による捕獲を併用することによって、より効果を高めることができる。
  •  ロケット花火は火気を使用するため、乾燥時期などに使用する場合は、火事を起こさないよう充分に注意する必要がある。
  •  エアソフトガンの価格は2万~3万円程度である。

(引用元:平成20年3月発行 農林水産省生産局 鳥獣被害防止マニュアル-鳥類編-)

その他

農林水産省のホームページに詳しく書かれていますので、ご参考にしてください。