摂食障害について

摂食障害は、拒食症や過食症などとして知られています。10代、20代の思春期・青年期の若者の発症が多く、その9割が女性と言われ、重症化すると命を脅かすことにもなる大変危険な疾患であり、神経性食欲不振症(拒食症)、神経性過食症(過食症)、その他の摂食障害に分類されます。

患者数

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 摂食障害の患者は、年間約2万3千人と推定され、その中でも神経性食欲不振症(拒食症)が半数以上を占めます。

拒食症

 摂取カロリーを制限してやせること、やせているのに体重が増えることや肥満になることに強い恐怖があること、自らの低体重や低栄養が深刻で危険な状態であるという認識が乏しいのが特徴です。初期の状態では、やせていても活発に活動していることから、家族や周りも病気であることに気づかないことが多くあります。

過食症

 一度に大量の食べ物を食べること、そして、食べることをやめることができないなどコントロールができないことが特徴です。過食したあとは、体重増加を防ぐために、自分で吐く、下剤で下痢を起こす、過剰に運動をするなど代償行動を行うことがあります。

摂食障害の症状

 低栄養による月経異常、低血糖、低血圧、腎不全などが現れ、嘔吐や下剤の乱用で、体内のナトリウムやカリウムなどの電解質のバランスが崩れることによる不整脈、心不全を起こしやすくなります。
 また、アルコールや薬物への依存や抗うつ、怒りっぽい、人格障害などの精神疾患を合併しやすく、自傷行為や自殺を図るなど衝動的な行動が多くなります。
 放っておくと、体もこころも病み疲れて、死に至ることもあります。

摂食障害の治療法

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 治療開始後4年以上経過した患者の追跡調査では、半数以上が「全快」又は「部分回復」しましたが、一方で、7%で「死亡」していました。




 摂食障害の場合、患者さんが治療によって体重が増えることを極端に恐れるため、なかなか治療に納得してくれません。治療を始めるにあたっては患者さんやご家族と医療スタッフとの間に信頼感が得られることが不可欠です。学校や家族・友達が専門医とともに、力を合わせて、本人がきちんと治療を続けられるように連携して、チームで治療していくことが基本です。
 治療は、体重に対するこだわりや間違った自己評価などを正常にするための心理療法を中心に心身の回復をめざして、薬による治療や栄養指導などが必要に応じて行われます。