【コラム】 三島市の水道事業を考える(3)

三島市の水道事業の経営状況と課題

県内23市水道料金順位

水道事業の経営主体は、水道法第6条で「原則として市町村が経営するもの」と定められ、また、経営は地方財政法第6条で「特別会計を設け、料金収入により経営する「独立採算制」が原則となっています。

市の水道事業もこの原則に従い、市民税や固定資産税などの市の税金を投入することなく、市民の皆様からいただいている水道料金で水道事業経営を行っています。

このことから水道料金は市町村ごと異なり、現在、市の水道料金は市民の9割弱の皆様が契約している20mmの口径料金を例にとりますと、前回お知らせしましたとおり、富士山の恵みを受け、ろ過や沈砂などの製造工程が不要な地下水を市の水道水として低コストで供給できる環境にあるなどの理由で、現在では県内23市の中で最も安く、また、全国的にも非常に安価な料金で水道水を供給してまいりました。

しかし、昭和57年度に料金改定して以来、漏水工事や料金業務を民間委託して職員を削減し、課の統合による組織のスリム化、遊休不動産の売却、施設の長寿命化への対応など、地方公営企業として様々な経費削減策を講じ、経営効率を高めてまいりましたが、次に掲げる現状や課題を抱えていることが原因で厳しい経営状況となり、平成26年度には市の水道事業会計が33年ぶりの赤字となり、27年度も赤字経営となってしまいました。

このことから、市長が水道料金の改定について、「三島市水道事業審議会」に諮問し、平成28年7月13日から審議会によるご審議が続いております。

水道の現状と課題

1日平均配水量と人口の推移

(1)給水量・給水収益の減少

人口減少、少子高齢社会の進行、生活様式の多様化、節水意識の高まりや機器の普及により、水需要が年々減少し、水道事業の根幹をなす給水収益の減少傾向が止まりません。
平成26年度には給水収益のピークであった平成7年度と比較して2億5,700万円減少(18%減)し、この時に国の会計基準が改定されたことも重なり、およそ1億円の純損失を計上し、平成27年度もおよそ850万円の赤字決算となり、非常に厳しい経営状況が続いています。

このままでは、数年で内部留保資金が底をついてしまい、市民の皆様に安全安心な水道水を供給するために必要な施設整備資金の確保ができなくなるだけではなく、水道事業経営自体ができなくなる状況となってしまいます。


(2)進む水道施設の老朽化と急がれる耐震化

水道施設や管路の多くは昭和45年から55年頃までの人口増加に対応するため、集中的に建設され、配水池(水道タンク)や管路には老朽化や耐震性が不足しているものがあります。将来にわたり水道水を安定供給するためには、老朽管の更新や耐震化に多額の事業費が必要になります。

○老朽管率33%
(県内23市中21番目(県内23市のうち3番目に管路更新が遅れている))

○耐震管整備率19.4%
(県内23市中11番目)