【コラム】 三島市の水道事業を考える(7)

南海トラフ地震被害想定と危機管理体制

地震による水道への被害について

 平成25年11月に公表されました、静岡県第4次地震被害想定では、三島市に最も被害が大きいとされる南海トラフ巨大地震の地震動東側のケースの場合、水道管が約500箇所で被害を受け、震災直後は97%が断水し、震災7日後でも52%が断水することになり、復旧は1ヶ月後になると想定しています。三島市では、可能な限りの飲料水確保と一刻も早い平常給水へ回復をするため、この緊急時に、「水道危機管理マニュアル」に基づき迅速に対応します。

 このマニュアルでは、職員参集や水道対策本部の設置、被害の情報収集の初動体制の確立、その後の施設や管路の復旧計画、応援体制、資材確保、応急給水などの役割や対応方法を定めています。 具体的には、発災から1ヶ月後までに震災前の給水量に戻れることを目標として、施設や管路の復旧工事と断水期間中における応急給 水を実施することになります。 応急給水用の水の確保のため、管路漏水により配水池の貯留水が減ることがないよう、浄水場(1ヵ所)や主要な配水場(7ヶ所)へ地震の揺れや漏水を感知して供給を一時的に遮断する緊急遮断弁を設置しており、平成29年3月には佐野見晴台配水場へ市内9ヵ所目の設置をします。

 この緊急遮断弁により、最大で伊豆島田浄水場(1ヵ所)4,000m3、配水場(8ヵ所)では26,450m3合計30,450m3の水が確保されます。 これは500mlのペットボトルに換算すると、6,090万本になります。 この水により、断水している区域の指定避難所や医療機関等へ給水車による運搬給水を行います。 また緊急遮断弁が設置されている配水場には三島市が応急給水栓を設置しますので、配水場の近隣の方は直接、給水を受けることができます。

災害時の協力体制について

 被害が甚大で、三島市だけでの応急対応が困難な場合、災害協定を締結している、三島市指定上下水道工事店協同組合、東部4市2町(沼津市、(三島市)、御殿場市、裾野市、長泉町、小山町)、日本水道協会、シ-デ-シ-情報システム株式会社に応援を要請することになります。 この中で日本水道協会は全国的組織であり、平成23年3月に発生した東日本大震災や平成28年4月に発生した熊本地震では日本水道協会の要請により、全国から多くの自治体が給水車や職員を派遣し給水活動や復旧等の作業を実施しています。

   三島市の水道課も東日本大震災や阪神淡路大震災では応援に出向きました。 また、被災時を想定した訓練は、協定を締結しております三島市指定上下水道工事店協同組合とシ-デ-シ-情報システム株式会社と三島市総合防災訓練で合同訓練をしています。 給水訓練は、平成26年度から、主要な配水場で実施しており、平成27年度からは県企業局とも行なっています。 発災時に断水した場合には、1日でも早く、復旧するとともに、災害に備え、老朽管の更新や施設の耐震化を行ってまいります。