ふるさとの人物ゆかりの地1 世古六太夫 (平成26年4月1日号)

 芝本町の長円寺内の墓域に、ひときわ大きな一族の墓があります。江戸時代、大名や公家が宿泊する本陣を営んでいた世古家の墓です。

 世古家当主の中でも江戸時代最後の当主六太夫(ろくだゆう)直道は、本陣の経営だけでなく農兵の世話係となり、幕末の動乱期に三島が戦火に巻き込まれるのを救う活躍をしました。

 若い頃学問を志し自宅の一部を私塾とするなど教育への係わりも深かった六太夫は、明治時代には現在の東小学校の前身となる「開心庠舎(かいしんしょうしゃ)」を設立して初等教育の礎を築くなど、三島の近代化に大きく貢献しました。

 長円寺の山門は世古本陣の門を移築したものといわれ、世古家代々の墓は現在もご子孫の方々が菩提を弔っています。

世古家の墓域(芝本町・長円寺境内)
▲世古家の墓域(芝本町・長円寺境内)

【広報みしま 平成26年4月1日号掲載記事】