三島の自然9 願成寺のクスノキ  (平成23年12月1日号)

 川原ケ谷の願成寺は、源頼朝が三嶋大社に百日祈願をした際の宿舎となったという寺伝をもつ、古い寺院です。江戸時代には三嶋大社宮司である矢田部家の帰依を受け菩提寺となり、現在の姿へと発展しました。

 高台に続く参道を登ると、道を挟んで2本の大きなクスノキが立っています。山門の代わりに植えられたとも言われており、樹齢300年を超える大木です。昭和57年の台風で一部が折れたものの、現在も立派な枝ぶりで樹勢を保っています。

 クスノキは九州や四国などで多くみられる木で、2本が一対となって大樹になり良好な生育を見せているのは珍しいとして昭和60年、市の天然記念物に指定されました。常緑樹で香りもよく、一年を通じ参詣の人びとを楽しませています。

願成寺のクスノキ
▲願成寺のクスノキ

【広報みしま 平成23年12月1日号掲載記事】