自由に参加してもらえることが肝心

すっきりと晴れた空に富士山の秀麗な姿が浮かび上がる、おだやかな日差しの朝。にこやかに通学路の美化作業に勤しむ長澤さんを訪ねました。
ふだんから一人で南小学校の通学路を歩き、子どもたちに「おはよう」と声をかけています。また同時に保護者や生徒、地域の人たちが一体となった100人規模での『通学路キラリ大作戦』を定期的に実施しているそうです。
「こういう活動は、思い立ったときに自由に参加してもらうことが肝心。何かの義務があると初めての方が参加しにくいですよね。だから揃いのユニフォームも作らず、ゆる~くやっています(笑)」
結婚を機に移り住んだ三島で地域活動を始めたのは、お子さんが小学生だった2003年。発足したての『南小学校おやじの会』に加入したことがきっかけとなりました。
「要するに、父親が子どもと一緒に楽しんじゃおう!という趣旨の会なんです」
『南小学校おやじの会』は、夏の肝試しや冬の餅つきなど、親子で楽しめる多彩なイベントを企画実行し、他の学区からも大きな反響を集めました。
その後、学校評議員、学校支援地域本部コーディネーター、民生委員の主任児童委員など、子どもと地域を結ぶ活動を積極的に展開しています。

これが人間らしいライフスタイルだと実感

そんな経験を通じてわかったのが「子どもをひとりぼっちにしないこと」の大切さ。不安定な時期の子どもは、限られた人間としか接触しない学校で自分の居場所を見失いやすい。「私は先生でも親でもない地域のおじさん。でも子どもにとっては笑顔で声をかけてくれる人がいるだけで力になるんじゃないか、と思うんです」
そんな長澤さんは今、ひとりぼっちになりがちな子どもの心に寄り添う大人を増やそうという「Not Hitori Bocchiプロジェクト(ノット・ヒトリ・ボッチ プロジェクト)」に力を注いでいます。
「一人の力なんて限られていますから、周囲の力添えがなければ何もできないんです。でも三島の人は『何かをやろう』と声をかけると『いいね!』『これなら協力できるよ!』とナチュラルに賛同してくれます。このような温かいつながりが子どもや地域へ広がっていく手助けをしたい。もっともっと、三島が子どもにとって居心地のいい街になってほしいですね」

長澤 禎文さん

【みしまりすと歴 24年】

愛知県出身の長澤さん。1993年、結婚を機に奥様の実家のある三島へと移り住み、お子さんの小学校時代の2003年に発足した「南小学校おやじの会」に参加、その後PTA会長も歴任。 以降、「南中学校おやじの会」「学校地域支援本部」「Not Hitori Bocchiプロジェクト」などの活動を通じ、三島の地域環境や教育環境を育てるコミュニティ活動に積極的に取り組んでいる。
Not Hitori Bocchiプロジェクト FB https://www.facebook.com/Not-Hitori-Bocchiプロジェクト-1710286522581911/

みしまINFO

Not Hitori Bocchiプロジェクト

Not Hitori Bocchiプロジェクト

「子どもが命を落とす事件や事故をなくしたい」その思いから、無邪気な頃からコミュニケーションをとり続けることの大切さを伝えています。 子どもが将来ひとりぼっちになってしまった時に寄り添う人がたくさんいてほしい、心からそう願っています。

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