三嶋暦のはなし5  暦注について  (平成17年9月1日号)

 三嶋暦などの旧暦に記されていた吉凶(きっきょう)のことを暦注(れきちゅう)といいます。

 暦注には中国で発生した陰陽五行(いんようごぎょう)思想をもとに、自然に関する事柄や日の吉凶などが記されていました。暦の冒頭部分にはその年の方位に関する吉凶や方位の神様について、各列には最上段から日付、干支(えと)、中段には十二直(じゅうにちょく)、納音(なっちん)、選日(せんじつ)、最下段には日の吉凶等、旧暦には様々な注が記されています。

 例えば慶応三年の三嶋暦正月三日を見ると、上から「三日/つちのえむま(戊午)/さだむ(定)/火/ま(間)日/神よし(吉)」となっています。

 ちなみに現在のカレンダーにある六曜〈ろくよう(大安、仏滅など)は明治以降一般的になったもので、それ以前の暦には見られません。

 これらの暦注について「三嶋暦師の館」で詳しく解説しています。

【広報みしま 平成17年9月1日号掲載記事】