三島と古写真5 楽寿園と動物たち (平成25年11月1日号)

 楽寿園では開園時から現在まで、さまざまな動物たちが市民の心を和ませてきました。

 写真は昭和二十九年四月、楽寿園にやって来たインドゾウの「ふじ子」です。ふじ子は、横浜港から日本に上陸して上野動物園にしばらく滞在した後、自動車で三島へやって来ました。市内に入ると楽寿園に入園するまで行進が行われました。

 市民の関心は非常に高く、ゾウの購入費用百万円は市内企業や有志の寄付が充てられ、また名前の募集には全国から千八百件以上の応募がありました。その中には「寿子(ひさこ)」「島子(しまこ)」「 楽子(らくこ) 」「いづみ」など三島や楽寿園にちなんだ名前が多数含まれていたそうです。

 ふじ子は玉乗りなどの曲芸を披露し、その後四十年間、楽寿園の人気者でした。
楽寿園と動物たち
▲ゾウのふじ子

【広報みしま 平成25年11月1日号掲載記事】