三島の町名いまむかし7  市ヶ原(いちがはら)・二日町(ふつかまち)  (平成20年9月1日号)

 市ヶ原は現在の大社町、二日町は東本町・東町・南二日町にまたがる町域です。市ヶ原は、江戸時代における三島宿内の町名の一つで、三嶋大社の前に広がる地域にあたり、この地に市(いち)が立ったことに由来して命名されたといわれています。中世の資料である『三嶋神社蔵文書』の延文(えんぶん・1356~1361)・ 永徳(えいとく・1381~1384)の年号がある資料に市原在家(いちはらざいけ)という文字が見え、 おそらく江戸時代の市ヶ原近くだったと推定されているところから、すでに中世には地名としてあったことがうかがわれます。市ヶ原に隣接する二日町も、江戸時代の三島宿内の町名の一つで、秋山富南(あきやまふなん) によって編さんされた地歴書『豆州志稿(ずしゅうしこう)』には、近世初期ころまでこの地で毎月二の日に市が立ったことにより命名されたことが記されています。

三島大社町郵便局前の筋違橋付近
▲三島大社町郵便局前の筋違橋付近

【広報みしま 平成20年9月1日号掲載記事】