震災復興のシンボル  看板建築  (平成17年12月1日号)

 大社前から南にのびる旧下田街道沿いには「看板建築」と呼ばれる建物が随所に見られます。

 看板建築とは、関東大震災後の東京近辺で作られるようになった商店建築のスタイルで、木造商店の前面を板金やモルタルで装飾した建物のことを指します。建築史家の藤森照信氏が命名しました。

 三島では昭和5年(1930)の北伊豆地震の後、多くの商店がこのスタイルで建築されました。

 建物全体を銅板で囲んだような建築スタイルは、大社町の懐古堂ムラカミ屋(旧村上洋品店)をはじめ、渡辺漆器店、東本町の倉屋荒物店などに残っています。この他、旧東海道沿いではモルタル塗りの建築スタイルも見られます。

 平成12年(2000)には、懐古堂ムラカミ屋が国の登録文化財となりました。

【広報みしま 平成17年12月1日号掲載記事】