愛染院跡周辺環境整備事業

三島駅南口を出てすぐの一番町地内にある市天然記念物「愛染院跡の溶岩塚」周辺を、溶岩塚を活かしながら、回遊性の向上やまちなかの賑わい創出を図るため整備します。

対象地の概要

対象地は、三島市一番町地内の県道三島停車場線、市道愛染院祇園線、市道鎧坂線に囲まれた溶岩塚と樹木から構成される一帯の敷地です。
市天然記念物である溶岩塚及び愛染院の歴史等については、こちらをご確認ください。

  • 対象地位置図
    対象地位置図
  • 北側現況写真
    北側から見た現況写真
  • 南側現況写真
    南側から見た現況写真

愛染院跡周辺環境整備の背景

[景観重点整備地区(一番町三島駅前通り地区)の指定](令和3年4月)
  • 県道三島停車場線、市道愛染院祇園線、市道鎧坂線の無電柱化事業に伴いアーケードを撤去し、新たに明るく開放的な雰囲気のまち並みとなることに合わせて、三島駅南口を出てすぐの「三島の顔」として相応しいまち並みを創出するため愛染院跡を含むエリアを景観重点整備地区に指定しました。

  • 指定に際し、令和2年度に、一番町まちづくり委員会を中心とする地区景観推進協議会にて、5回にわたるワークショップによる検討を重ねました。

  • 愛染院跡周辺の景観の改善を求める意見を踏まえ、「シンボルである愛染院跡の溶岩塚や、楽寿園の緑の空間をいかした潤いあるまち並みづくり」を景観整備方針の一つに掲げています。

[第3次三島市都市計画マスタープランへの位置づけ](令和4年1月)
  • 「(都)三島駅前通り線と(都)南町文教線に囲まれた通称「溶岩塚」を含む緑地は、国の社会資本整備総合交付金制度の活用などにより、市民文化会館前の広場を含めて「ウォーカブル」な歩行空間や滞在空間の創出に向け、地区住民の意見を踏まえて整備を検討します」という整備方針を位置付けています。

[三島市まちなかリノベーション推進計画の策定](令和4年3月)
  • 三島駅、三島広小路駅、三嶋大社を結ぶエリアにおいて、官民一体でエリア全体のリノベーションを推進し、中心市街地の魅力向上やエリアに関わる市民の豊かな生活の実現を図ることを目的に策定しました。

  • 15の戦略の中に、愛染院跡周辺の整備にも関連し、「道路空間のリノベーション」、「エリアを楽しむコンテンツおよび休憩スペースづくり」を位置付けています。

[令和4年度愛染院跡周辺環境整備検討調査の実施](令和5年3月)
  • 以上の背景を踏まえ、令和4年度に、愛染院跡周辺環境整備検討調査を行い、整備活用計画案を策定しました。

  • 策定にあたり、地元住民、関係団体、まちなかリノベーション研究会、関係審議会委員、地元学生などで構成した委員によりワークショップを計5回開催し、整備イメージ(たたき台)を作成しました。

令和4年度に実施したワークショップの様子

愛染院跡周辺環境整備活用計画

愛染院跡周辺整備活用計画(PDF)

[整備の基本方針]
  1. 溶岩塚や高木を保全し、溶岩塚の存在感やシンボル性を高めます。

  2. 心地よい空間と溶岩塚が調和した美しい景観を創出します。

  3. 愛染院の歴史や三島の成り立ちについて、その価値と魅力を伝えます。

  4. 周辺施設と連携しながら、まちなか散策や、道路との一体利用によるイベント等を楽しめる場所として活用を目指します。


[整備イメージ図]
  • 愛染院跡イメージパース(北側から見たイメージ)
    北側から見た整備イメージ図
  • 愛染院跡イメージパース(南側から見たイメージ)
    南側から見た整備イメージ図

※現時点でのイメージ図であり、今後、関係機関等との協議や設計を進める中で整備イメージが変更となる場合があります。

近隣関係団体等へのヒアリング概要

令和5年度に、事業の周知と合わせて、関係団体、近隣施設関係者、学生等合計16団体・223人に対しヒアリングを実施し、整備活用計画に係る様々な意見をいただきました。
いただいた意見のうち、主な意見については、上記の整備活用計画に加えて、今後の設計・整備において留意することとして、以下のとおり整理しました。

〇ヒアリングにおける主な意見を踏まえた市の対応まとめ
  1. 市天然記念物である溶岩塚の認知度が低いため、一目で溶岩塚であることが分かるよう、サインなどの整備について設計時に検討する。

  2. 樹木を減らし溶岩塚を目立たせるうえで、伐採後の溶岩塚上の樹木の安全性が懸念されるため、設計時に、樹木の専門家の意見を聴取しながら伐採計画を検討する。

  3. 既存の工作物の扱いについて、関係者と協議し、撤去、移設、存置等を検討する。

  4. 敷地内に整備予定のジオ・歴史・案内サインの文面は、関係者や専門家の意見を踏まえて検討する。

  5. 溶岩塚東側から北側にかけ、十分な歩道の確保が困難で、歩行者が安全に通行したり滞留できない状況を鑑み、安全に配慮した歩道の在り方を検討する。

  6. 敷地南側を東西方向(商工会議所側~文化会館側)に移動する回遊性を改善するため、横断歩道の配置等について、関係者と協議・検討する。

  7. 景観面のみならず、夜間の安全や防犯の観点からも、敷地内のライトアップやフットライトの整備を検討する。

  8. 敷地内に整備予定のベンチについて、多様なニーズに対応できるよう検討する。

今後のスケジュール案

令和6年度 測量・設計 実施予定
令和7年度以降 無電柱化事業の進捗と併せて、順次、修景整備予定