~絵本のまち三島~ おしえて! あなたのおしえほん 三島市役所職員等の推し絵本

文芸三島第47号表彰式
 三島市では「日本一幸せに暮らせる三島市」を目指して、絵本の魅力を活かしたまちづくり「絵本のまち三島」を推進しています。 市役所の中でも絵本のぬくもりを広げていくため、幼いころ読んでもらった絵本や何度も繰り返しページをめくった絵本、我が子に読んであげた絵本、心に残る大好きな絵本を職員等から寄せていただき、「推し絵本」として紹介しています。
 職員等の推し絵本を紹介していきます。

 ※令和7年4月1日現在の所属です。

職員等の推しコメント

三島市長 豊岡 武士 さん
  絵本 『いのちをいただく』 (さく:内田 美智子 / え:魚戸 おさむ / 出版社:講談社)
 娘(2人)が幼児のころは、絵本の読み聞かせを時々行っていましたが、年長ごろから娘達も「赤毛のアン」など読みものに移って行きましたので、読み聞かせは終わりました。しかし「捨てないで」というので、今も100冊以上の絵本が本箱に眠っています(特にこれが推しというのは難しいです)。
 現在、私は毎年、小学校、中学校、各1校で「いのちをいただく」という絵本の読み聞かせを行っています。食肉センターで牛を解く仕事をしている人とその息子、みいちゃんという娘が大事に育てた牛が肉になる日のことが絵本になっています。この絵本で「いただきます」の意味と生命のこと、そして聞いていた一人一人に自分の生命がどうつながってきたのか?自分はもとより、家族、友人、さらに生きとし生けるものの生命を大事にしてほしいと願いながら話しております。

三島市教育委員会 教育長 小塚 英幸 さん
  絵本 『あおい目のこねこ』 (作・絵:エゴン・マチーセン / 訳:せた ていじ / 出版社:福音館書店)
 1965年に初版が発行された絵本です。小学生低学年の時に、大好きで繰り返して、読んでいました。
 「あおい目のこねこ」が、「ねずみのくに」を見つけるまでの物語ですが、旅の途中、うまくいかなかったり、思いもかけなかったりすることに遭遇します。しかし、どんなときでも、前向きに自分らしく取り組む「あおい目のこねこ」の姿は、ウェルビーイングそのものです。
 挿絵は、モノクロが基本で色がついているのは、青色と黄色だけなのですが、そこも何とも言えない味を出してくれています。
 元気をもらえる素敵な絵本です。
 

副市長 鈴木 昭彦 さん
  絵本 『けんはへっちゃら』  (作:谷川 俊太郎/絵:和田 誠/出版社:あかね書房)
 自分が4才ごろに、初めて買ってもらった絵本です。
 「けん」という少年が一人で街を散歩している時に、様々な出来事に遭遇し、ポケットに入っていたゴムひもが風船に変わり、 風船がキャラメルに、キャラメルが子犬に、子犬が自転車に、自転車が最後にはピストルに変わってしまう、偶然にも不思議な体験をするお話しです。
幼い自分の心の中では、これから一人で外に出かけると、このような事が実際に起こるものと、わくわくしたことを今でも覚えています。
 先日、三島の図書館で、何十年ぶりにこの本を手に取り、なつかしくも感慨深い思いに浸りました。

都市計画課 高橋 慧 さん
  絵本 『それしかないわけないでしょう』  (著:ヨシタケシンスケ / 出版社:白泉社)
友人から子供へプレゼントでもらったものなのですが、むしろ、固定観念にとらわれがちな大人が読んでも学ぶことが多い内容で日々の生活や業務において大変参考になりました。イラストもとてもかわいらしく見やすいのでこどもも大変気に入っています。

生涯学習課 上田 康博 さん
  絵本 『おつきさまこんばんは』  (作:林 明子/出版社:福音館書店)
 長男が生まれた時に、三島市「ブックスタート」でいただきました。恥ずかしい話、これまで絵本をあまり読んできませんでした。しかし、この絵本を通して、改めて絵本の良さに気付かせてもらいました。
この絵本は、表情豊かな「おつきさま」が登場するのですが、その「おつきさま」の虜になった息子が、毎晩読んで!と繰り返し読み聞かせをし、最後は全て暗記してしまいました。 そんな息子も今では、下の子たちに絵本の読み聞かせをしてくれています。息子と私の思い出の一冊です。

文化のまちづくり課 中村 麻美 さん
  絵本 『わすれられないおくりもの』  (作・絵:スーザン バーレイ/訳:小川 仁央/出版社:評論社)
誰の人生にも訪れる悲しみに、身近な人の死やかわいがっているペットの死があります。 また、自分自身が死をどんな心持ちで迎えるのか・・・。 考えると重くなるテーマですが、そんな悲しみや死への恐怖から、心を救ってくれる温かい絵本です。
父が亡くなった時に、もっとこうしてあげたかった、ああもしてあげたかったと、悲しみと後悔の中にいた私は、この本に出会い、父から幸せの贈り物をもらっていたこと、幸せな時間を一緒に過ごしていたことの方がはるかに多いんだということに改めて気づき、救われました。

子ども未来課  岩崎 淳子 さん
   絵本 『のろまなローラー』  (作:小出 正吾/絵:山本 忠敬/出版社:福音館書店)
 この絵本は、三島生まれ三島育ちの郷土作家で、多くの童話作品を残している小出正吾さんの絵本で、息子たちと一緒に読んだ大切な思い出の一冊です。
 ゆっくり、のろのろと道をならして走るローラー。トラックや乗用車がばかにしながら追い越していきますが、先に行った車はでこぼこ道でパンクをしてしまい動けません。そこに遅れてローラーがやってきて、平らで立派な道を作っていきます。車たちはローラーに感謝しながらまた通り過ぎていくというお話です。 ローラーをはじめ乗り物の絵がはっきりと描かれていて、温かみのある乗り物の絵本です。
ローラーがきれいにした道はどこかなあと息子と布団の中で語り合っていた頃を懐かしく思い出します。
三島市役所大社町別館の前に小出正吾さんの顕彰碑があります。皆さんはご存知ですか?
 

学校教育課  長谷川 和恵 さん
  絵本 『こどもかいぎ』  (作:北村 裕花/出版社:フレーベル館)
 今日は大事な「こどもかいぎ」の日。「おっほん。えー、みなさん おしずかに。これから こどもかいぎを はじめます」こんな風に始まるお話です。
今日の議題は、「おこられたときは どうしたらいいか?」です。 なんとも興味深い議題ですが、「こどもかいぎ」に出席している子どもたちは、どんな話し合いを展開するのでしょう!?
子どもが読んでも楽しい本ですが、読み聞かせたら、もっと楽しいはず。 そして、大人が読んでもほっこりする、とてもすてきな終わり方です。手に取ってみてください。

市民課  市川 翔太郎 さん
  絵本 『どうぞのいす』  (作:香山 美子/絵:柿本 幸造/出版社:ひさかたチャイルド)
 この絵本は私が4歳の時に初めて読んだ絵本です。私の通っていた保育園では誕生日に好きな本を一冊もらうことができ、この絵本を選びました。
 最初に読んだ時は絵本の中に出てくる動物たちが可愛くて好きでしたが、何度も読んでいくうちに、動物たちが次の誰かに優しさや思いやりを繋げていく「優しさの連鎖」が心に響くようになりました。
 今では、保育園に通う妹にこの絵本を読み聞かせています。妹も気に入っていて、特にくまがどんぐりを食べる場面が大好きです。絵本を読むたびに楽しんでいる様子を見ていると、私がこの絵本を好きになった時の気持ちがよみがえり、改めてこの物語の優しさの力を実感します。
 この絵本は、私にとってただの絵本ではなく、思いやりや優しさの大切さを教えてくれた特別な一冊です。