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楽寿園の湧水

ページID:0005438 更新日:2026年2月5日更新 印刷ページ表示

楽寿園の湧水

 園内で自然湧水する所は、小浜池と中の瀬にあります。
 「小浜池」の自然湧水箇所は池の中央付近に一段と窪んだ標高25.69m地点(池の水深を測定する基準点)と、楽寿館の南東部の2箇所があります。多量に湧水するときは、小浜池の池底の溶岩層に生じている多数の裂溝のすべてが湧水口となります。
 小浜池の面積は約5,000平方メートルです。水深2mになった時は、池底に多数の凸凹があるので、堪水量は約5万トンとなります。この水の約半分は「小松の堤」の築石下をくぐりぬけて、三つの瀬へと流下しますが、堤の中央付近の堰からの水が「はやの瀬」に加わり源兵衛川へと流下します。
 湛えられた水はいつでも清冽で、水温は年間を通して15~16℃を保ち、往時は絶える事はありませんでした。測定された資料によると小浜池の水深が1mの時の湧水量は、日量約5~6万トンであることが分かっています。
 「中の瀬」の湧水箇所は中央部付近と、より南側の2箇所です。小浜池より標高が低いので、園内で最も早く湧水を始めます。ここは細かい砂礫に被われていて溶岩は見えません。その下には上部溶岩層がボーリングの結果により、確認されているので、溶岩の裂溝からの湧水であると考えられます。これ等の湧水が生ずる仕組みを調べるために平成元年、小浜池周辺に10箇所のボーリングを行ないました。小浜池の中央部でのボーリングは105mに達しています。
 これ等の資料によると池底となっている上部溶岩層の厚さは約31m、その下に1m位のローム混り礫層、次に中部溶岩層約15m、ローム混じり礫層約25m、その下に下部溶岩層厚さ約29mがあります。
 これ等溶岩層は、玄武岩で地表の溶岩層と同じですが、状態は均一ではありません。
 クリンカー状の部分、多孔質の部分、緻密な部分、空洞の部分等からなり単一層ではありません。
ボーリング結果概要

 上部溶岩層は6ユニットに区分でき、中部、下部溶岩層も数ユニットの重なりとなっています。このユニットの数は各溶岩層の流下の回数を表しています。
 各ボーリング孔内で湧出している層位を調べると、単層の間の多孔質の部分ないしクリンカー状の部分からです。必ずしもすべての単層間からの湧出ではなく、空洞部分からは湧出していません。空洞部分や単層部分の砂礫層中には、孔内の地下水が逆流しており、その結果、孔内では一定の水位を保っていることが分かりました。
 また、固結溶岩の末端には垂直方向の割れ目も数多くあるので、地下水位は全て連動しているといえます。
 ところで、楽寿園内を含む三島付近の湧水は、富士山東側の降雨量との関係が顕著であり、また、冬期の富士山上部の積雪が多いと次の年の夏期に湧水量が多く、小浜池の水位も高くなる事実があります。
 三島付近の湧水にかかわる降水面積を調べると、320.5キロ平方メートル(富士愛鷹:219.5キロ平方メートル、箱根:101.0キロ平方メートル)で、この地域の年間降水量が約3,000ミリあるとすれば、この流域の年間総降水量は、約10億トンになります。
 このうちの50~60%が、三島溶岩層下の地下水となれば、湧水の日量は約160万トンとなり、柿田川湧水量を含めた三島付近の湧水量とほぼ一致します。
 楽寿園の湧水もその一部ですが、上流部で浸透した地下水は、被圧水として末端の小浜池等に通じている仕組みであるとすれば、上流部の水源付近の地下水の多くが、水圧の増減に関係することになり自然の妙なるしくみに驚異を覚えます。
 しかし、昭和37年頃から小浜池の湧水量は、減少し続け涸渇していることは誠に残念です。

三島市小浜池湛水調査研究報告書 (平成元年3月)より抜粋

楽寿園の自然 コンテンツ一覧

 

1)ジオサイト楽寿園(PDF2.96MB)

  1. 三島溶岩
  2. 御殿場泥流起源の転石
  3. 搬入された石材
  4. ジオポイントの説明

2-1)楽寿園の樹林(森)前編

  1. 小浜の森(イ)
  2. 小浜の森(ロ)
  3. 常盤の森
  4. さぎの森

 ​2-2)楽寿園の樹林(森)中編

  1. 瀬の周辺
  2. あやめヶ池、みどりヶ池、すずめヶ池周辺
  3. のりもの広場、どうぶつ広場

2-3)楽寿園の樹林(森)後編

  1. 天神の森
  2. 万葉の森
  3. 楽寿の森管理計画

3)楽寿園の湧水

 

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