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生産者に聞く


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第17回 イチゴ(紅ほっぺ) 石井孝幸さん(長伏) 平成24年2月28日掲載

石井 孝幸

石井農園の石井 苺(いしい めい)。同級生が立ち上げた静岡もえしょくプロジェクト(萌食プロジェクトとは、創作意欲マンマンの作家さんと萌系に進出したい企業さんを結ぶ、静岡名産品を盛り上げるための企画です)で公募された中から決定した石井農園の営業担当である。インターネットの中で24時間眠らずに営業活動を行っている石井農園の看板娘。ひときわ目立つこの苺ちゃんは、農業生産者では初めての試みであり現在いろいろなところで話題となっている。  

長伏で20aのイチゴ(紅ほっぺ)の生産を行っている石井孝幸さんは、商品に付加価値をつけて販売先を増やしていこうと考えている。現在の販売先は、主に農協・近隣のケーキ屋・クレープ屋・ホテルなどであるが、今後はB品や規格外品においてもイチゴのジェラートや麩菓子をつくり農業の6次産業化にも取り組みたいと話す。

苺ちゃんがひときわ目立っているが3人の娘さんがいる石井さんは、栽培においてもこだわりを持っている。小さなお子さんでも安心して食べられるイチゴづくりを目指し、IPM(総合的病害虫防除)に積極的に取組みできるだけ農薬に頼らず、ミツバチなどを使用し天敵サイクル農法により大切にイチゴを育てている。

  もともと就農する前は農協職員であった。35歳までに何か起こそうと思って転職を決意したという石井さんは農家になるのが夢だったという。“一度しかない人生なのでやりたいことをやる”がモットーだ。

  現在42歳だが、イチゴはあと40年つくり続けたいという。40年だと長く感じるが、栽培の回数にすると40回しかない。1年1年を大切にしたいという思いが伝わってくる。責任感も強く、農協の青壮年部役員や県連委員も担っている。  趣味はゴルフに釣りに犬を飼うことですと石井さんの目が輝いていた。

PDF 別添1石井孝幸(チラシ)

第16回 箱根西麓茶 杉本大輔さん(塚原) 平成24年2月28日掲載

杉本 大輔
 杉本大輔さんは塚原で主に箱根西麓三島茶を生産している。お茶生産の始まりは、祖父の代からなので50年ほど前になる。始めた当初は、加工施設も大きくはなかったが近隣農家の加工依頼でだんだん大規模となり、現在は大型の機械導入をして加工生産をするまでになったという。まさに、自園自製自販で安心なお茶を提供している。

 大学は日大の農獣医学部に入学し、卒業論文ではお茶をテーマにした研究を行ったことからお茶に対して一層興味が出たと話す。出荷先は、個人販売のほか、農協、旅館、ゴルフ場など様々である。

 現在は若手生産者の集まり、“箱根ファーマーズカントリー”にも所属し活躍している。加入した動機は、同じ年代の仲間で地元の美味しい野菜を広めていきたいという思いからだという。それぞれの生産者が持ち寄った年末の『野菜ギフト』は年々好評を得ている。お歳暮にどうぞと微笑んだ。また、地元農協の青壮年部などにも加わり、仲間と共に切磋琢磨し活躍している。

 その他栽培している野菜は、ブロッコリー・里芋・葉しょうが・干し大根と多岐にわたる。向上心があり、常に良いものを求めて試行錯誤し挑戦している。  高校、大学と学生時代は野球一筋のため体力には自信があるそうだ。今は自分ではやらないが、子供の野球応援は楽しみだという。  忙しい日が続くが、趣味の釣りで気分転換を図ってますと目を細めた。

第15回 心に癒しを!バラ栽培 神山 憲嗣さん(沢地) 平成23年5月2日掲載

神山 憲嗣
環境に配慮したバラ栽培
沢地でバラ栽培を行っている。地元の高校を卒業後東京農業大学に進学。吹奏楽サークルで活動していた一面もあり、卒業論文では宿根スイートピーの研究に精を出した。実家では両親がバラの栽培を行っていたため自ら後を継ごうと思い農業の道に進んだ。  

しかし、大学卒業後すぐには就農せず神奈川の市場で2年間勉強した。栽培におけるこだわりは、環境にやさしい栽培方法だ。A重油の使用量を減らし、ヒートポンプを用いて温度管理を行っている。また、今年からは新たに炭酸施与法を組み合わせての栽培を始め、品質向上と収量増大を試みている。研究熱心であり向上心もある。

将来の目標はホームページを作成して情報発信を行い、店先での店頭販売を行いたいとのこと。フラワーアレンジメント1級の資格も取得し、多方面において技術の習得を目指している。現在は、静岡県の青年農業士のほか、東部バラ会や地元農協青壮年部にも加入し、忙しい日々を送っている。

  モットーは経営塾の講師から学んだ“一歩先を行く”という言葉だという。  “震災の影響で苦労していますが頑張ります!”という抱負の力強い言葉の中で神山さんの目が輝いていた。

第14回 シンビジウム 村真之(萩) 平成23年2月24日掲載

富士山の裾野の蘭屋さん
高村 真之
 地元の高校を卒業した後、専門学校を経て一度はバイオテクノロジー関連の企業に就職した。実家では、両親がバラの栽培を行っていた。農業を継ぐ気はなかったが、営業先でシンビジウムの魅力に取りつかれ、実家に戻り栽培を始めた。シンビジウムの一番の魅力は、色とりどりの鮮やかな色であると村さん。就農してから12年が経つ。今では、家族経営でシンビジウム栽培を行っている。村洋蘭園のホームページもあり全国発送も可能。

 旬の時期は11月から12月。お歳暮にどうぞと笑顔をみせた。花には、人の心を癒し、安らぎを与える効果があるといわれる。村さんにも笑顔の中に、優しさが感じられた。また、責任感も強く地元農協の青壮年部の他、静岡県鉢物生産振興会洋らん部会や静岡県東部鉢物研究会にも所属し活躍している。

 シンビジウムの栽培から出荷までは2年半から3年かかる。根気のいる仕事である。花は見た目重視であるため第一印象が大事である。シンビジウムを手にして下さる方みんなに喜んでもらえるような花作りを心がけ、ボリューム感やきれいに魅せるための仕立て方など、いろいろ試しながら気を遣っている。

 現在栽培している品種は、12種類程度であるがもう少し増やしていきたい。苦労している点は出荷時期の調整と暑さ対策。夏の期間は、山梨県の忍野村に苗を移し、ストレスをなるべく与えないよう努めているが昨年の暑さには苦労したようだ。
 今後は『MPS』という美しさだけではなく環境にも配慮したお花の栽培にも取り組み、認証取得を目指している。

 結婚したばかりでこれからの三島を引っ張っていく若手の生産者。忙しくてなかなか趣味のテニスやボウリングにまでまわらないが、時間を作ってまたやりたいですねと微笑んだ。

第13回 三島里芋 坂本芳昭さん(山田) 平成23年2月24日掲載

坂本 芳昭
エコ野菜づくりを目指しています!
 就農してから42年。長男であるため農業の道に進むのは必然であったという。長年、里芋は小規模に栽培されてきた。しかし、ダイエット食や健康食品として注目されはじめ、2年前より地元農協で部会を立ち上げた。まだ、部会員によって栽培品種もバラバラであるため、技術の確立と箱根西麓の土壌にあった品種・おいしい品種を試行錯誤しながら栽培し産地として定着するように努めている。

もともと箱根西麓地域は適度な傾斜地が多いため、水はけ、風通りが良く冷涼な空気により野菜を甘くする。そのため、三島馬鈴薯や甘藷など根菜類の栽培に適している。ミネラルも豊富に含まれており健康づくりにも役立ちますと坂本さん。地元の学校給食へも食材を提供し、食育にも力を入れている。また、里芋コロッケも誕生させ2種類の先輩コロッケに追いつくよう広告塔となっている。

  里芋において、県の認証制度エコ農産物を取得しているため、農薬、化学肥料を減らした栽培を行っている。エコ栽培は、里芋だけではなく三島馬鈴薯・甘藷・白菜・キャベツ・ダイコン・ブロッコリーと多品目に及ぶ。坂本さんのこだわりだ。 旬の時期は10月から12月。里芋のおすすめの料理方法は豚汁や炊き込みご飯などに最適とのこと。主に、市内や近隣のマックスバリュにて販売している。

  趣味は、ウォーキングと三島夏祭りでのサンバで息抜きをしている。なかなか休めない日が多いが、消費者の“おいしい”という声を聞くために日々励んでいる。

第12回 エコ玉ねぎ 内藤吉雄さん(三ツ谷) 平成20年6月6日掲載

新たな挑戦も農家人の道
写真:内藤吉雄さん
 箱根西麓では、三島馬鈴薯、ニンジン、ダイコン等は昔から作られていたが、玉ねぎは加工用に作っていた程度で本格的に作り始めたのは最近のことだ。
 新しく始めるならばこだわりをもったエコ栽培。エコ玉ねぎは、平成16年から栽培を始め、翌17年から毎年、静岡県エコ農産物の認証を受けている。エコ玉ねぎは、玉ねぎの品種ではなく栽培の方法である。三ツ谷のエコ玉ねぎは、化学合成農薬、化学肥料を慣行より3割以上削減して栽培している。肥料や農薬の量・回数など厳しく基準が定められているエコ栽培だが、より良い栽培方法を求めて、現在も日々研究している。エコ栽培は、手がかかるが、安心して食べることができる。

写真:エコ玉ねぎ
 このエコ玉ねぎ、今は三ツ谷地区で8軒の農家が生産している。今年は年間46,900kgの出荷を目指しているが、春先からの台風接近や大雨の影響を受け、昨年に比べ生育が良いとは言えない。しかし、生育が悪いといって、途中で肥料の回数を基準以上に追加することも、農薬の散布回数を増やすこともできない。
 エコ玉ねぎは、まもなく農協を通して出荷し地元のスーパーで購入することができる。箱根西麓の三ツ谷は、朝晩涼しく、日中との寒暖差が大きいため、玉ねぎに糖分が送られ甘い。今年も、7月12日に開催される「三島馬鈴薯祭り」に出店するので、安心安全なエコ玉ねぎを賞味してもらいたい。

第11回 三島馬鈴薯 内藤秀一さん(三ツ谷) 平成20年5月27日掲載

写真:内藤秀一さん
全国に誇れる三島馬鈴薯(メークイン)
 30年位前までは、農家の長男は跡を継いで農業に従事していた。三島馬鈴薯の生産もかつては、年間10万ケース以上出荷していたが、現在では5万ケース弱になってしまった。(1ケースは10kg)全国へ出荷できるボーダーラインの生産量になっている。後継者が減り、今では市内の三島馬鈴薯の生産者は82軒、三ツ谷では21軒しかない。
 三島馬鈴薯は5〜6月頃に長崎や三方原(静岡)産などが出回り、8月以降は青森や北海道産が出回る。三島馬鈴薯はその間の7月に出荷される。出荷先は、大阪へ7割、京浜へ2割、県内は1割以下である。
 三島馬鈴薯はメークイン。大阪では男爵よりメークインが主流である。三島馬鈴薯は青森や北海道産のものに比べて2倍くらいの値で取り引きされ、輸送費を上乗せされても大阪では買われていく。関西圏は煮物の文化が根付いているので、煮崩れしないメークインが好まれているようだ。名古屋でも三島馬鈴薯(メークイン)を欲しがっているが、生産量が追いつかない。メークインについては、地元では食べたくてもなかなか手に入りにくい。

 三島馬鈴薯(メークイン)は、全国で高い評価を得ている。その理由として、まず日持ちがする。収穫したあと、自然の風に1週間から10日間当てることにより、完全風乾させている。何ヶ月も腐らずに保存がきく。次に、皮の色が白い。葉が十分に黄色くならないうちに収穫し、風乾により余分な水分を飛ばし、でんぷん質をのせる。そして、やはり箱根西麓の土がいい。水はけがよく、根菜類の栽培に適している。雨が降っても、やめばすぐに作業ができる。これから梅雨の時期になるが、雨の合間を見て作業をする。馬鈴薯シーズン以外には、さまざまな野菜を生産しているが、特に七草には力を入れている。
 流通の難しさもあるが、三島馬鈴薯(メークイン)をもっと地元で消費してもらいたい。他の産地の馬鈴薯より割高だが、一味違う三島馬鈴薯(メークイン)を知ってほしい。