歴史の偉人ゆかりの地13 太宰治  (平成25年4月1日号)

 皆さんは、太宰治が三島にひと月ほど滞在していたことをご存知ですか。太宰は昭和9年7月末から8月末まで縁あって三島に滞在し、小説「ロマネスク」を書き上げました。太宰が滞在中に足しげく通ったというお店が広小路にあります。お目当てはレコードとコーヒー、そして美しい女主人?そんな太宰のお気に入りのお店は昭和七年開店の「ララ洋菓子店」です。洋菓子は当時としては珍しく、和菓子よりも割高でした。しかし今日までお店が続いてきたのは、心のこもった洋菓子が好奇心旺盛な三島の人々の味覚に親しみと非日常の喜びの両方を与えたからでしょう。

 なんとも太宰らしいエピソードが残る洋菓子店は現在も同じ場所で移り変わる三島の町並みを見守っているのです。

洋菓子店の現在の姿
▲洋菓子店の現在の姿

【広報みしま 平成25年4月1日号掲載記事】