令和4年度の取り組み紹介

三島市では「ウェルビーイング」という概念を街づくりに生かし、より楽しく元気な地域づくりを進めています。

「ウェルビーイング」とは?

私たちのウェルビーイング 

「ウェルビーイングとはなんだろう?」耳馴染みの無い言葉と思われる方もいらっしゃるかもしれません。「ウェルビーイング」とは「身体的、精神的、社会的に良好で満たされた状態」を指し「幸せ」とも訳されます。この幸せとは「友達と遊んで楽しかった」とか「さっき見た映画が面白かった」とかのような刹那的な感情ではなく、心や体の健康や安心などより広い意味でとらえる長期的なスパンの幸せを指します。

三島市のウェルビーイングに関する取り組み


令和4年度をウェルビーイング元年として取り組みを始めました。詳しくは動画をご覧ください。

地域をウェルビーイングに!

 令和4年度の市民意識調査では、10点満点で自分の幸福度を答える調査において、7点以上を付けた方の割合が59.2%と、多くの方が幸せを感じながら生活をしていることがわかりました。幸福感を判断する際に重視した事項の調査では上位に健康状況と家族関係があり、ここから健康で良好な家族関係の中で生活することが幸せな暮らしと考えられます。

 こうした幸せな暮らしを更に外に広げて、地域を幸せにしていくことが目標です。では、今よりも更に地域をよりウェルビーイングなものにしていくにはどうしたらよいのか。私たち一人ひとりには何ができるのか。そのようなことを皆さんで考える場作りをはじめました。

ウェルビーイング講演会

ウェルビーイング講演会
   令和4年9月7日(水)に市民文化会館にて、慶應義塾大学大学院でウェルビーイングについて研究されている前野マドカさんを講師にお招きして、地域のウェルビーイングに関する講演会を行い、130人の受講者の皆さんが話に耳を傾けました。

◎前野先生直伝「幸せのキーワード」◎

幸せの4因子(1やってみよう因子 2ありがとう因子 3なんとかなる因子 4ありのままに因子)を高めて幸せに!
苦手な因子を無理に伸ばさず、自分が得意な因子を意識して伸ばしましょう。どれかが高まれば自然に他の因子も高まります。

地域で幸せに活動するには「生きがい」と「つながり」が大切!
地域で同じ目的に向かう仲間とやりがいをもって活動する人びとは生き生きとして幸せな方が多いです。

幸せは育むもの
幸せについて知り、話し合い、小さな幸せを習慣にしましょう。

ウェルビーイングミーティング

 令和4年10月から11月にかけて、市内6地区で地域のウェルビーイングについて考える会議「ウェルビーイングミーティング」を行いました。会議では「自分のウェルビーイング」を言葉にするワークショップを行い、その上で「地域のウェルビーイング」について話し合いました。いずれの会場でも笑顔と活発な意見であふれ、活気のある会議となりました。「地域を幸せにするために自分ができること」についてたくさんのご意見が上がりましたが、その中でも個性的なものを一部、ご紹介します。

・西部地区
地域の活動(行事)に参加する、新しい人たちを知る、地域の活動に他の人を誘う、地域で遊ぶ(近所、学校、公園、川)、まず自分が幸せになる、祭りを盛り上げる、子どもが楽しめるイベントを増やす、地域の店で買い物をする、三島市をPRして観光客を増やす

・中部地区
おやじの会の応援をする、健幸美に生きる、特産物PR(中学生の動画作成)、三島に住んでいる人が三島のいいところを言い合う、自治会の花壇の植え替え、おもしろ企画(宴)をする、地域に顔を売る、通学時の見守り隊、頼まれたことは「はい喜んで」と引き受ける

・東部地区
チャレンジしやすいイベントを企画する、防災活動の推進(助け合いの源)、今日のようなイベントを地区で実施する、イベントごとはとにかく楽しむ、募金をする、誰とでもあいさつできる町、相手を理解する努力、地域のために自分が幸せに、若い人たちをとにかく誘う、幼児のころから伝承していく

・北上地区
隣の人に関心を持つ、地域で楽しいイベントをしかける、昔のイベントを再現させる、若い世代にも優しい自治会活動に変える、発声はありがとうから、ゴミ拾い、子供とご年配との交流、祭りの復活、学校で会社の出前授業をやる、向こう三軒両隣の精神

・錦田地区
自分自身が心身ともに健康でいること、中学生が地域を盛り上げる、話は肯定から始める、子供達と大人が一緒になってものづくり、町内での昔からの事業を守っていく、イベントなどの開催と参加、高齢の方の仕事を受ける、色々な催しに参加する

・中郷地区
身近なコミュニティへの積極的参加、たくさんの人と交流するイベント、仕事をリタイアした人材の活用、お隣同士の会話を活発にする、環境美化しきれいに保つ、三島の良いところを友人などにPR、三島市をバルーンの街にする、デジタル化サポート

ウェルビーイングミーティング
ウェルビーイングミーティング2

皆さんも「ウェルビーイング」を意識した生活、地域活動を始めませんか?

 ウェルビーイングミーティングでは様々な立場の方が自身の目線で、自分のため、地域のためにしていたり心掛けたりしていること、したいことをたくさん発言されました。また、すべての会場で「笑顔」「感謝」「声かけ」「自治会活動への参加」といったキーワードが聞かれました。これらは正に、前野先生の教えにもあった幸せに生きるために大切な「人と人とのつながり」です。
 会議を通し、個人の幸せとは人によって大きく違うこと、その幸せを尊重しお互いの理解を深めることが、地域を幸せにするための一歩であると感じられました。三島市では令和5年度以降も、より内容を深めて地域の幸せについて考える機会を作っていきますので、ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

広報みしま令和5年3月15日号