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三島市歴史的風致維持向上計画(第2期)(案)へのご意見と、それに対する市の考え方
| 該当箇所 | 意見 |
市の考え方 |
反映結果 |
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| 三島市歴史的風致維持向上計画(第2期)(案)の123ページ・(1)歴史的建造物の維持保全に関する課題について | 三島市内に点在する有形の民俗文化財・記念物等を結ぶ観光導線を整備するにあたり、レンタル自転車等の利用を想定すると、地理に不慣れな観光客を、車通りが少なく走行しやすいルートへ自然に誘導する工夫が重要だと考えます。 例えば、A地点とB地点を結ぶルート上に、景観や美観を損ねない小さな意匠による誘導表示を連続的に配置する方法が考えられます。 「カワセミのマークを辿っていくと次のポイントに到着する」といった形で、視覚的に分かりやすく、ナビに頼らなくても安心して移動できる仕組みです。 また、カワセミ、サクラ、ウナギ、モミジなど、三島の自然や文化を象徴するモチーフをルートごとに使い分けることで、誘導機能とあわせて、移動そのものが三島らしい体験となることも期待できます。 |
三島市では、「街中がせせらぎ事業」において、三島のアメニティ資源を紹介し、住む人にとっても、訪れる人にとっても三島の街を楽しめるように案内することを念頭に置き、案内サインを設置しました。 サインに使用した地図は観光案内所などで無料で配布されている散策マップと図案の共通化を図り、マップを携帯して散策するのにより分かりやすいようにしています。また、サインの設置個所や本体のサイズは必要最小限とし、まちなみの景観を損なうことがないよう、デザインに配慮いたしました。 街中がせせらぎ事業も構想から30年が経過しようとしておりますので、ご意見のように、より誘導方法に実用性とデザイン性を持たせる可能性があることを意識し、今後の整備事業の参考とさせていただきたきます。 |
今後の参考とするもの |
| 三島市歴史的風致維持向上計画(第2期)(案)の127ページ・(5)歴史的資源を生かした観光振興と情報発信に関する課題について | 第3章(5)において、歴史的資源を生かした観光振興および情報発信の課題として、インバウンド対応の必要性が示されている点について意見を述べる。 インバウンド向けの案内において、人的ガイドの確保を前提とした施策は、多言語対応や異文化理解、高度な対人コミュニケーション能力を必要とするため、継続的かつ安定的な運用が難しいと考える。これらの能力は本来、有料ガイドレベルの専門性を要するものであり、ボランティアに依存した対応には限界がある。 そのため、本章で扱う「観光振興と情報発信」においては、人的対応の拡充ではなく、多言語能力に左右されない案内方法の整備を基本方針として位置付けることが重要である。 具体的には、美術館等で一般的に導入されている音声ガイドのように、番号入力やQRコード等を活用し、来訪者が自身の端末で多言語の音声・テキスト案内を受けられる仕組みが有効である。この方式は、情報の質を均一に保つことができ、翻訳や音声の追加によって多言語対応を段階的に進められるため、持続可能な情報発信手法である。 また、案内コンテンツについては、文章量を抑え、動画・写真・イラストを中心とした視覚的な情報発信を重視し、翻訳しやすい簡潔で分かりやすい表現(やさしい日本語)を基礎とすることが望ましい。これは外国人観光客のみならず、日本人来訪者にとっても理解しやすい案内となり、歴史的資源の魅力を正確に伝えることにつながる。 さらに、ボランティアを活用する場合には、高度な語学力を前提とせず、あらかじめ用意した説明ボードや視覚資料を用いた補助的な案内、動線誘導など、言語に依存しない役割設計を行うことが現実的である。 歴史的資源を生かした観光振興と情報発信を持続可能なものとするためにも、人材確保に依存する施策ではなく、誰でも一定水準の案内が可能となる仕組みづくりを重視した計画への反映を要望する。 |
三島市では、三島市観光協会等と連携し令和7年4月1日より、歴史コンテンツに特化したGPS連動型音声案内サービス「Gururi」を開始しており、市内の史跡や観光スポット等を約100ヶ所を載せています。これはスマートフォンから無料でご利用いただくことができ、文字だけでなく写真・英語にも対応した音声案内で気軽にまち歩きを楽しむことができるサービスです。また、従前より多言語観光情報サイト「Guidoor」と連携し、市内約80箇所の案内サインにQRコードを設置しており、歴史的なスポットを含んだ三島のアメニティ資源を多言語で案内が可能な仕組みを整えております。 これら現在の案内コンテンツを活用するとともに、今後新たに更新していく際には、ご意見にあるような動画や写真などの情報を分かりやすく載せるように配慮することで、インバウンドを含めた観光客へ市内にある歴史的資源等の魅力を発信していきます。併せて、ボランティアガイドでも活用可能な案内コンテンツとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。 |
今後の参考とするもの |
| 三島市歴史的風致維持向上計画(第2期)(案)の137ページ・(1)歴史的建造物の維持保全に関する方針について | 歴史的建造物や民俗文化財の保存・修繕については、補助金による対応だけでは現状維持すら難しくなっているのが実情だと感じています。 屋根の葺き替え、シロアリ等の防虫対策、畳や障子の張り替えなど、文化財を適切な状態で維持するためには、継続的かつ目に見えにくい費用が発生します。 そのため、文化財保護を持続可能なものとするには、行政負担のみに依存するのではなく、観光利用や市民参加を通じて維持費の一部を回収・循環させる仕組みを併せて検討することが必要ではないでしょうか。 これは文化財の商業化を目的とするものではなく、「保存のための受益者負担」という考え方に基づくものです。 具体的には、常時公開ではなく、季節や期間を限定した一般公開・撮影解放期間を設け、入館料や利用料を維持管理費に充当する方法が考えられます。 公開を限定することで、人的配置や日常管理の負担を抑えつつ、公開前に集中的な手入れを行い、文化財の状態を良好に保つことが可能になります。 また、公開期間中には、つるし雛、盆栽、絵画など、市民による文化的な作品発表を組み合わせることで、建物を「保存される対象」にとどめず、現在の生活文化と接続する場として活用することも有効だと考えます。 これにより、季節ごとの変化や再訪の動機が生まれ、文化財の活用と保護の両立につながります。 あわせて、市民に対しては広報等を通じて無料または割引の入館機会を設けることで、経済的負担感を抑えつつ、「自分たちの文化財を支える」という意識の醸成にも寄与すると考えます。 文化財を守り続けるためには、「常に開放すること」よりも、「状態を保ち、見せるときにきちんと見せること」、そして「使われた分を次の保全につなげること」が重要です。 本計画において、文化財保護の持続性という観点から、こうした活用と財源循環の仕組みについても検討されることを期待します。 |
ご指摘いただきました通り、文化財の維持費用は年々増加しているほか、耐震補強などの整備に係る費用も必要となっております。「保存のための受益者負担」の導入により維持管理費にかかる経費の軽減が可能ですが、導入した際の経費等の懸念点もあり、入場料等の徴収を行っておりません。今後も費用対効果を踏まえた検討を行っていく所存です。また、文化財を市民の皆様に広く開かれた存在とし、その価値を知っていただくことも必要です。現在も映像作品に使用していただくなどの活用を図っているところですが、さらに多くの方の認知度を高めることによってより一層の活用が可能になると考えております。 今後、文化財の保全と市民の利活用の両立を目指した費用徴収についても検討していきます。 |
今後の参考とするもの |





