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生産者に聞く


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生産者に聞く

第10回 天敵利用でイチゴ栽培 藤澤鎮生さんと良実さん親子(梅名) 平成20年4月1日掲載

写真:藤澤鎮生さんと良実さん親子
紅ほっぺを食べて欲しい
 藤澤さんは梅名でイチゴを主に作っている。
 生粋の梅名育ちの藤澤さんは、信州大学農学部で果樹の勉強をしていた時、イチゴに興味を持ったと話す。
 イチゴは日本では野菜に属するが、欧米では果物。当時、父親はトマトを栽培していたが、大学卒業後に田方農業高校のそばにあった県東部園芸分場試験場でイチゴ栽培の研修をした。
 イチゴを真剣に栽培していくきっかけはこの試験場での研修だったと話してくれた。
 イチゴは三島では古い歴史があり、安全なものを消費者においしく食べてほしいとの意欲で取り組んだ。
 その頃は、宝交早生(ホウコウワセ)という品種が主流だったが、収穫周期の波が大きく、取れない時期と取れる時期の収穫量の差や周期の幅が大きく大変だったらしい。

写真:藤澤鎮生さんのイチゴ
 今は「紅ほっぺ」が主流で、周期の幅が少なく、イチゴもまんべんなく収穫できる利点があるそうだ。また、紅ほっぺは若干固めで、輸送の際のくずれが少ないとも話してくれた。
 現在は、天敵利用で栽培している。これは、イチゴに害のあるアブラムシの天敵であるアブラバチを寄生させ、卵を産ませなくしてしまう農法。これにより、化学農薬の防除を行い、より単純な農法が可能となった。
 両親と夫婦でイチゴ栽培をしているが、忙しく、趣味の弓道があまりできなかったが、今後は少しずつやっていこうと思うと目を細めた。
 藤澤さんのイチゴはマンジャペッシェやオーガニックビュッフェで使われているほか、農協の販売所や中郷小東側の無人販売所でも購入できます。

第9回 トマト一筋 富永浩久さん(夏梅木) 平成20年3月1日掲載

写真:富永浩久さん
品質の高いトマトをおいしく食べて欲しい
 富永さんは夏梅木でトマトを主に作っている。
 父は既に昭和40年始めからトマトを栽培していたが、「10年時間をやるから何をやりたいか考えろ」と言われ、高校は地元の工業高校に進学した。当時は農業を継ぐことを意識していなかったと話す。
 その後、家庭環境などから自然に農業を意識し、継がなければならない状況におかれたと言う。
 県の農業試験所で研修した後、多摩市の農業者大学を経て、22歳で本格的にトマト栽培に取り組んだ。
 トマトは小さい頃から好きだったので、「自分がおいしく食べられるトマトを作りたい」が信条。
 今は、レギュラーサイズと糖度の高い濃縮トマト(フルーツトマト)を栽培している。「おいしい」との評価はあるが、自分としてはまだ満足していないと話す。
写真:富永浩久さんのトマト
 濃縮トマトは県農業試験所が開発した栽培方法に興味をもったトマト農家3人で部会を作り販売している。
 この開発を基本にオリジナルの栽培を行い、低農薬(一般的な農薬の1/3)で行い、病気も少ないと言う。
 現在は、父母、妻との4人で営農しているが、この規模は拡大せずに、品質のよいトマトを作りたいと話す。自分の目の届かない規模での栽培は納得いかないと、質に拘ったトマト栽培を目指す。
 今は、忙しい毎日を過ごすため、大好きな写真を撮りに行く時間がないらしい。
 しかし、「子どもの部活(野球)は応援に行きますよ」と目を細めた。

第8回 レタス一筋 内藤茂樹さん(三ツ谷) 平成20年2月1日掲載

内藤さん
三島のレタスは箱根の土壌に堆肥と有機肥料、だから甘い
 内藤さんは箱根西麓でレタスだけを作っている。
 高校と大学で農業を学び、父親がやっていた農業を継いでいる。
 10年前には、農業のスペシャリストである「認定農業者」となり、その後、JAの青壮年部長を経て、現在は、食育普及活動をしている。平成18年度には、農業者を指導する「農業経営士」にもなった。
 4.5haの畑で生産しているのはレタスのみ。10月から6月にかけ、毎日約1,500個を出荷するレタスにおけるカリスマ的な存在。
 出荷先は主に、地元スーパーやファミリーレストランなど。
 レタスは6軒で協同育苗し、水はけのよい箱根西麓の火山灰の土に、堆肥を沢山入れ、栽培している。
 これにより、化学肥料で作るより、硬くならず、苦味のない、水みずしいレタスになると話す。
レタス
 今は、忙しい毎日を過ごす。スーパーやファミリーレストランは年中無休。それだけに、毎日の新鮮な野菜の出荷に迫られている。
 農業経営は大変。現在は家族とパートで経営しているが、子どもたちは、農業をしてくれるのかは分からないと語った。
 最後に、内藤さんから、美味しいレタスの食べ方を教った。そのままのサラダは美味しいに決まっている。その他には、「レタススープ」や「じゃことニンニクを合わせたサラダ」、「レタス焼きそば」をお試しくださいとのことでした。

第7回 野菜づくりのエース登場 鈴木成幸さん(三ツ谷) 平成19年12月29日掲載

鈴木成幸さん
三島の白菜は身が締まっているので味が濃く、甘い
 鈴木さんは箱根西麓でキャベツ、白菜、三島馬鈴薯などを生産している。
 鈴木さんが真剣に農家を継ごうと決意したのは中学生の時。小さい頃からの遊び場は畑で、体の芯まで農業が染み付いていて、もう農家しかないと決意したと話す。

 3年前に若手の農業者による箱根ファーマーズを設立した。きっかけは、個人でPRするより、組織でPRする方が効果的だと考えたから。箱根野菜は何でも品質がいい。結果、中心になる野菜が見えない。何でも美味しいなら、その根本の箱根西麓の肥沃な土をPRしようと考えた。
 もう一つのきっかけは、取引先を含めた企業との関係。個人で企業と調整するより、組織の方が注文に応じやすく、対応がしやすいためと語った。
 今メンバーは16人。情報交換や刺激し合い、切磋琢磨している。

 今が旬の白菜は、土が肥沃だから美味い。人間に例えると胃袋が大きく、何でも栄養を蓄えられる。したがって、有機質の堆肥を多く入れているそうだ。その成果として通常の白菜が80枚とすると85枚から90枚の葉からなっているそうだ。
 将来的には、農業法人化で会社を興したいと言う鈴木さんの目が輝いていた。

第6回 三島の大根は「うみゃ」 本間一平さん(笹原) 平成19年12月1日掲載

生産者に聞く 本間さん
自然体で農業を
 本間さんは、農業に携わって5年間、主に青首大根、干し大根、ミニトマトを生産している。
 本間さんが農家を継ごうと決心したのは、「家が農家だったので…」と淡々と話してくれた。

 今は青首大根を2町5反作っていて、主にスーパーに出荷している。「本当は自分が満足できる高品質なものを生産したい。しかし、それは単価を上げることになり、売れなくなる。できるだけ多くの人に三島産の大根を食べて欲しい」と語った。
 青首大根は病気になり易く、気配りが必要だそうだ。土壌がいいので良質な野菜が生産できる。これは昔の人が拘ってよい土壌を作ってくれたおかげ。それに報いるためにも気配りをして品質の良いものを出荷すると本間さん。

 平成17年には日本大学国際関係学部金谷ゼミと三島の大根を使った「おおね御膳」を製作。新聞やNHKなどのマスコミがこぞって取材しに来たが、「三島の大根は切ってみれば、その良さがわかりますよ」とあくまでも自然体で対応した。
 驕りの無い本間さんだが、大根にかける意気込みが伝わってくる。まだ26歳。これからの農業経営に期待したい。

第5回 箱根西麓の人参が一番おいしい 今井洋平さん(笹原) 平成19年11月1日掲載

生産者に聞く 今井さん
【エコファーマーのプライド】
 今井さんは、農業に携わって7年間、主に大根、人参、三島馬鈴薯を生産している。
 長野県の農業短期大学を卒業し、富士宮市のイチゴ農家での農業研修を経て、実家に戻った。
 今井さんが農家を継ごうと決心したのは、既に就農していた友人が立派に勤めていたことからだ。実家での農業は、父の影響が大きいと話す。二人で5年前にエコファーマーを取得し、マニュアルにそった安全・安心・良質な箱根西麓三島野菜を生産している。
 「箱根西麓の人参は癖が無く、甘味がある。これは関東ローム層のベストの土壌だからなしえたこと」と今井さんは言い切った。
今井さんの野菜
 現在の農業は、厳しいが、安全・安心で良質な国産物が見直されていると話す。
 市が食育先進都市を目指し、地産地消(旬産旬消)を行うことも箱根西麓三島野菜のPRに繋がり、心強いと話した。
 今後、3つの小学校で生徒と一緒に学校給食を食べ、野菜の話が出来るのが楽しみだそうだ。
 大学時代の長野の野菜、農家研修時の富士宮の野菜より三島の野菜の方が美味しいと照れながら話した。
 どうも、奥さんは農家研修した農家先の娘さんのようだ。
 趣味のサイクリングができないような忙しい毎日だが、野菜にかけるエコファーマーとしての自覚がそうさせるのだろう。

第4回 甘藷だけでなく里芋もうまい! 平野光直さん(佐野) 平成19年10月1日掲載

生産者に聞く 平野さん
【プライベートブランドを目指して】
 平野さんは、農業に携わって6年間、主に甘藷、三島馬鈴薯、大根、人参、里芋を生産している。
 大学を卒業し、結婚と同時に佐野の実家で農家を始めた。畑は全部で4haあり、その半分は甘藷を作っている。
 平野さんは今年、しずおか農水産物認証制度で認証を受けた。これは農業版ISOとでもいうか、安全、安心に対する取り組みをシステム化したもので、三島市ではまだ2人しかいない。
 自分の農業の取り組みを他の団体から保証されていることで、消費者に対する付加価値がついたと思っていると平野さんは話す。
 佐野地区では「山北印」の高級ブランドの甘藷が有名だが、根菜類はすべて良質だ。里芋は2反生産しているが、他に出しても引けを取らない良質なものだと胸を張った。
 里芋は煮物、モツ煮、味噌汁などで食べるとおいしいとも話してくれた。
 趣味はラーメンの食べ歩き、同じ大学出身の奥さんと、環七や環八のラーメン屋に出向く。
 若い夫婦で「平野」プライベートブランドを作るのが夢だと話した。ひょっとしたらその夢はすぐそこに来ているかもしれない。

第3回 ネギづくりとシャギリが俺の生きがい 山田 貴臣さん(小沢) 平成19年9月1日掲載

生産者に聞く 山田さん
【路地ネギは生きが勝負】
山田さんは、農業に携わって5年間、主にネギを生産している。色々な職業を経験し、身体を壊して、慣れ親しんだ農業を営むことにした。
現在は、ネギが中心だが、ほうれん草、たくあん用の干し大根、メークインなど路地野菜の葉物にこだわっている。
ネギは病気が多く、台風、大雨、強風の影響を受けやすく、ネギのエコファーマーになるのは難しいと話す。 新鮮な野菜ほど遠距離で輸送すると鮮度が落ち、「これが俺の生産品?」と思うこともあるという。生産しているネギも地産地消で、地元で新鮮なうちに食べて欲しい。食べれば違いが分かると胸をはった。
趣味はシャギリ。伝統ある川原ヶ谷の保存会に参加している。今年の8月15日〜17日に行われた三島夏まつりもシャギリで出ずっぱり。 特に子どもたちにシャギリの楽しさと思い出を作ってあげたいと、指導に力を注いでいる。

第2回 さつまいもの達人 高田 彰さん(伊豆佐野) 平成19年8月1日掲載

生産者に聞く 伊豆佐野の高田さん
【山北印のさつまいも健在!】
高田さんは、農業に携わって15年間、主にさつまいもを生産している。
さつまいもの品種は主に紅高系と紅東。伊豆佐野で出荷されたさつまいもを山北印と呼んでいる。「山北印のさつまいもは市場での評価が高く、甘いので焼き芋には最適」と話す。
さつまいもの他にじゃがいもや人参も生産している。
現在は、若い仲間と箱根ファーマーズカントリーを組織化し、箱根西麓三島野菜のPRに努めている。「若い仲間との活動は、勉強になり刺激になる。皆が頑張っているので負けられない」と高田さん。
三島市が食育を通して箱根西麓三島野菜のPRを行っていることに対して生産者として感謝している。もっと多くの人に三島の野菜全般の品質を知って欲しいと話す。
趣味はレーシングカート。100CCクラスの地元大会では優勝もした。富士スピードウェイでレースに出場する先輩のメカニックを担当し、F1は楽しみだと高田さん。
今はまだ出荷時期には早く、9月の出荷を楽しみにしていて下さいと微笑んだ。

第1回 県食育オピニオンリーダー 高杉正彦さん(三ッ谷) 平成19年6月27日掲載

県食育オピニオンリーダー 高杉正彦さん(三ッ谷)
【スローフードで食育を】
 高杉さんは、18年度、19年度で県の食育オピニオンリーダーとして活動している。
 オピニオンリーダーは9人で高杉さんは生産者の代表として選ばれた。
 3年前に地元の坂小学校と地元の農業生産者で学校給食に地場野菜を考えたのが食育のきっかけ。その後、野菜の収穫時期が分かる農業カレンダーや農業体験の時期を書いたカレンダーなどを手がけ、その活動は市内の幼稚園や保育園にも広がった。
「今では食育と言っているが、私が手がけたのは食農」と高杉さん。
常に箱根西麓の野菜を意識した生産者の立場に立つ。
現在は、「箱根山葉ねぎ」を中心に営農している。「地元のネギは農薬を減らし、土づくりから始めている。それだけに、味と香りが違う」と胸をはる。
露地ものをゆっくり丁寧に作る。それだけに栽培時期が長く生育が難しいと話す。
食育を通して、色々な人と話をするが「スローフード」をキーワードに話している。
今はとにかく忙しい。だけど子どもの野球の応援は欠かしませんと目を細めた。